ご縁がつないだ、復興への想いと一粒の甘さ

「アイリン サクサクキャンディ缶(ゆずみつ味)」共同開発のご報告

 今年の正月明け、当社に一本のお問い合わせが届きました。差出人はアイリンショップ様。運営は株式会社ファンコーポレーション様です。

「オリジナルのキャンディを、一緒に作れませんか」

 その一言から、今回の取り組みが始まりました。

ほどなくして——

 当社(宮城県大河原町)まで、株式会社ファンコーポレーションの石本代表取締役社長、そして岡安取締役副社長が直々にお越しくださいました。

 ご来社いただいた際に伺ったのですが、実は開発がスタートする前から、アイリンショップ様では当社の飴をほぼすべて購入し、味や食感を研究されていたとのこと。さらに他社のゆずの飴も幅広く食べ比べ、理想の味を探されていたその熱量に、私たちも身が引き締まりました。

 商品づくりのご相談にあたり、経営トップのお二人がわざわざ足を運んでくださったことは、私たちにとって驚きであると同時に、「必ず良いものを作ろう」と背筋が伸びる出来事でした。そして石本社長からは、「安く手ごろに仕上げることよりも、若い方から年配の方、男女、海外の方まで、さまざまなファンの皆さまに『美味しい!』と喜ばれる味を目指してほしい」とお言葉をいただきました。

 その後、石本社長が河北新報に掲載された記事を拝見し、私たちはその背景にある歩みを改めて知りました。記事では、東日本大震災で被害を受けた仙台のリンクを支えようと“復興の象徴”として生まれた手袋が国内外へ広がっていったこと、そして羽生結弦さんが「アイリン」の手袋を着用し、世界へ発信されたことが紹介されていました。

 “復興”という言葉を、日々の行動で形にしてきた方々——。

その想いの延長線上に、今回のご縁があるのだと感じ、身の引き締まる思いでした。

 当社もまた、東日本大震災で被害を受け、現在の工場はその後に新築したものです。だからこそ当社は、派手さよりも「丁寧に、誠実に」を大切にしてきました。

 復興への想いを胸に、日々の仕事を積み重ねる——それが当社のものづくりです。 

 今回のキャンディ開発でも、その姿勢は変わりませんでした。

 目指したのは、ゆずの爽やかさと蜜のやさしい甘みが自然に重なり、口に含んだ瞬間にふわっと広がり、最後は軽やかにほどけていく味わい。

 そして何より、思わずもう一粒に手が伸びるサクサク食感です。

 ゆずの飴は、少しバランスが崩れるだけで苦みが強くなったり、酸っぱさが残ったりと、味の設計がとても繊細です。

香りの立ち方をほんの少し整える。
甘みの余韻を重たくしない。
食感の軽さを保ちながら、満足感を残す。

 試作を重ねるたびに微調整を繰り返し、関係者の皆さまと意見を交わしながら、一歩ずつ「これだ」と言える地点へ近づけていきました。

 結果として、当社がこれまで作ってきたゆずの飴とはまったく異なるコンセプトの味わいに仕上がりました。私たちの自信作です。

そしてこのたび、ようやく完成したのが
アイリン サクサクキャンディ缶(ゆずみつ味)です。

 この商品は、3月7日(土)〜9日(月)、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ(利府町)で開催される
「東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026」
の会場にて販売されます。

 ノッテステラータ(notte stellata)はイタリア語で、「満点の星」「星月夜」を意味すると伺いました。

 東日本大震災の夜、明かりが消え、不安な時間を過ごした中で、それでも空の星がとてもきれいだったことを思い出します。

 暗闇の中でも見上げた先にあった光。あの夜の星空の記憶は、復興へ向かう想いと、今もどこかで静かにつながっているのかもしれません。

 ひとつの問い合わせから始まり、直接お会いして想いを伺い、時間をかけて丁寧に仕上げた一品です。このような貴重なご縁をいただけましたことに、心より感謝申し上げます。

 今回の取り組みにご尽力くださった関係者の皆さま、そして日頃より応援してくださる皆さまに、心より御礼申し上げます。

 皆さまのあたたかな輪が、これからも広がっていくことを願っております。 

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